魔女通信

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2009年 09月 11日

クレオパトラの香り

先日「海のエジプト展」に行ってきました。
海底から掘り起こされた古代エジプトの逸品はそれぞれに
素晴らしいものでした。
特に貴人たちが身につけた装身具や生活用具は、時空を超
えて心に響くものがあります。
展示されている遺品を造った職人たちの手のぬくもり、指
の跡を見るにつけ、作り手とそれを使用した人たちに思い
を馳せると胸が熱くなる思いでした。

実は、この展覧会の一番の目的は「クレオパトラの香り」
でした。
絶世の美女といわれたクレオパトラは、香りを巧みに使い
こなした王女でした。
カエサルやアントニウスは彼女の美貌と才能だけでなく、
魅惑的でセクシーな香りの演出に魅了されたのです。

その香りは古代エジプトの貴人が珍重した「キフィ」。
ワインをベースに、乳香や没薬、サフラン、干しぶどう、
はちみつなどを調合したもので、古文書に残された処方
を再現したものが今回展示されて体感できるのです。

再現した香りは、可能な限り史実に従ってつくられ、今
回初めてよみがえらせることに成功したニオイスミレの
精油、熟成させたアヤメ根の精油「イリス」、ローズ・
アルバの精油などの調合とか。

穴のあいた透明ボックスに鼻を近づけると、何とも不思
議、冷静な心を惑わす熱いような甘いような魅惑的な香
りでした。
「なるほど、これなのか」と妙に納得してしまいました。

蛇足ですが、私が作っている「ホレ魔女」に付けている
ホレ薬の香りととても似ていました。
調合は違うのですが、媚薬の香りは似ているのでしょうか。
クレオパトラの香り_b0114344_1895963.jpg


by gt-toyoko | 2009-09-11 18:10 | 最近あったこと


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