「紅い花なら曼珠沙華〜♪」
こんな歌をむかし母が家事をしながら歌っていた記憶があります。
たしか、「オランダ屋敷に雨がふる〜♪・・」と続いたように思います。
異国情緒とともにあでやかな紅い色、曼珠沙華(マンジュシャゲ=ヒガンバナ)の
印象が強く、この花を見ると自然に母のはな歌が口からでてきます。
炎のような形状と妖しいほどに紅い花色、葉が1枚もないという他の花とは異った
特徴は、一度みると忘れられない植物のひとつとなります。
球根には毒性(リコリス)があり、モグラなどが食べて死ぬこともあります。
そういえば、どこか魔的なあやしさをたたえているのは、そんな毒を密かに地の下
に隠し持っているからなのかも知れません。
ただしこの毒は水に何回もさらすとなくなり、飢饉の時の重要な食料として利用さ
れたこともあります。